意外に大人しいね
日常
爆豪:中間試験2位だった
シン: 1位じゃないんだ
爆豪:うるせー!期末は1位だ!!
シン:前回何位だったん?
爆豪:3位
シン:私勉強教えなくてよくね?
爆豪:授業でやらない応用だと分かんねえとこあんだよ
爆豪:てめえはまた1位だったんか
シン:うん。教えてーって人多いから教えんだけど、良い復習になるんだよね。理解力深まる
シン:教える側に回るのも勉強の1つだよ
爆豪:クソ髪が馬鹿過ぎて勉強にならねえんだよ
シン:クソ髪が誰か分からんけど誰かに教えてんだね
爆豪:教え殺してるわ
シン:教え殺すwwwww
シン:君がどんな風に教え殺してるのかすっげー気になる
爆豪:てめえに教えることなんざねえだろ
シン:確かに
爆豪:だから俺に教え殺せ
シン:教え殺せwwwww
シン:まっておなかいたい傷がいたい死ぬwww
爆豪:死ね
シン:生きる
シン:どうせ毎日放課後残って勉強してるし、一緒に勉強ならいつでもいいっちゃいい
シン:ただ君は目立つし君も騒がれんの嫌でしょ。ちと遠いけど4階1番奥に空き教室あるから、教え殺してほしいときはそこおいで
爆豪:おう
シン:事前に連絡とかいらんし、毎日来る必要ないから。ヒーロー科の方が実技多い分授業大変で疲れてるだろうし
爆豪:あんなんで疲れるほどやわじゃねえ
シン:どんなんか知らんけどタフネスだね
シン:辛いもん食える?
爆豪:食える
シン:佐々丸通りにあるラーメン屋知ってる?
爆豪:「自称宇宙一辛いラーメン」の店だろ
シン:そうそう。めっちゃ辛いもん食えるなら行ってみね?
爆豪:てめえも辛いもん好きなんか?
シン:うーん、好きかって言われるとそういうわけじゃない。食えるってだけ。爆豪は好きなんだね辛いもの。
爆豪:おう。つか好きなわけじゃねえのに食えんのか。アホ面は辛すぎて腹痛起こしたぞ
シン:ニューキャラクターアホ面、相変わらずのあだ名だな…
シン:チャレンジ精神は大事にしたいと思う。友達は辛いの軒並みダメだし、「1人で来て動けなくなっても責任持てません」的な感じでおひとり様お断りらしいから、君を誘ってみた
爆豪:俺も知らねえからな動けなくなっても
シン:そんときはそんときだよ
爆豪:つか他に誘う奴いなかったんか
シン:同学年の男子誘うと色々と面倒、先輩に知り合いいない、中学の友人はみんな予定合わず
爆豪:俺最後かよ
爆豪:次は先に誘えや
シン:時と場合と対象によるかな
爆豪:んだと
シン:んじゃ外出許可取っといてね。土曜の昼食べに行くぞ
爆豪:おう
爆豪:https://--------------
爆豪:食いに行くぞ
シン:麻婆豆腐、いいね。つか何故私誘ったし
爆豪:俺と同じくらい辛いもん食える奴がてめえしかいねえんだよ
シン:別に辛党ってわけじゃないんだけど、まあ美味しそうだからいいよ
爆豪:甘党か?
シン:甘党でもない
爆豪:何が好きなんだよてめえは
シン:和食全般は好きだよ。あとエビとトマトのクリームパスタとか、よく作って食べてる
爆豪:料理できんだな
シン:自分が美味しいと思えるくらいには作れる。他人の評価なんざ知らん
シン:いつ行くん
爆豪:今週の土曜の昼
シン:おっけ大丈夫
「顔色変えず食べるよね」
「てめえもだろ」
「自分じゃ分からないけどそうなんだ。あ、こんなとこに本屋あるんだ、へー結構デカい」
「……寄るか?」
「私よか君の方が寄りたそうだね。本はよく読むん?」
「てめえが寄りたそうな顔してんだろうが。…本はそこそこ」
「君イケメンだから窓辺で読書してたら絵になりそう」
「……………クソが死ね」
「照れ隠しに罵倒するよね」
「うるせえこっち見んじゃねえ」
「はいはい」
雑談
「意外に気付かれないもんなんだな」
「あ?」
「まあ学年も科も違うから分かりにくいってのもあるだろうけど」
「……何の話だよ先生」
「授業も支障ないし日常生活にも支障はない、現を抜かしてるなら話は別だが爆豪なら大丈夫だろ」
「……チッ気付いてんのかよ」
「担任だぞ。あいつよりお前を見てるんだ、気付かないわけない」
「………」
「安心しろ、他の奴らは気づいてないしあいつも元々他人に言いふらすような人間じゃない」
「そんぐらい知っとるわ」
「そうか。…まぁ、その、なんだ…応援はしてるぞ」
「されなくても落とし殺すわ!!!」
(付き合いたいと思っているんだな爆豪は。消谷は結構腹黒いぞ、頑張れ)
「消谷はどう思ってるんだ?」
「文脈無くなんすかいきなり」
「爆豪」
「…恋のキューピッドにでもなりたいんすか?…うわ…」
「そんなわけないだろう。ドン引きするんじゃない」
「いった!んな勢いよく叩かなくても」
「爆豪はいい方向に成長している。仮免許試験落ちたことやら緑谷とガチ喧嘩したことやら、それがきっかけだと考えている奴は多い。というかみんなそうだろ」
「仮免許落ちたんだ意外」
「補習で受かった。あいつがいい方向へ伸びてるのは少なからずお前も関係していると思う。ヒーロー目指していないお前は少なからず“守られる側”だからな。特に一戦交えた後から、実技授業でもクラスメートに怪我が及ばないよう配慮する姿が見られる。お前の怪我が婆さんので治らなかったのが堪えたんじゃないか?」
「いや知らねえっすよ本人に聞いてください」
「ヒーローは守りたいと思うものがあるとより強くなれる。あいつは守るためってのがクラス一ないからな」
「純情弄ぶなって言ってたからてっきり爆豪とそうなるのを嫌がってると思ってました」
「あれは今でも思ってる。んで?」
「最近はしっかり絆されてますよ。あいつ結構可愛いんすよ。惚気っぽく聞こえるんでこれ以上は言わないですけど」
「お前と話していると無性に酒を飲みたくなる」
「成人したら飲みいきましょう」
「酔いつぶれても介抱しないからな」
「ちゃんと限界確認しますって。んで爆豪ですけど、まあ私が落ちるのも時間の問題っすね」
「自分で言うんだなそれ」
「このままのペースなら年明ける前に陥落待ったなし」
「あと2ヶ月じゃねえか」
「つかその話してきたってことは、爆豪が何かアクション起こしたんすか?」
「どうしてそう思う?」
「そうでなきゃ先生からこの話題が上がるわけないでしょ」
「……まあな。クラスの連中はまさか爆豪がそういう感情持ってるとは思っていないだろう」
「念の為ラインは夜しかしてないのが功を成したっぽいですね。爆豪自身も自覚あるってことか」
「?どういうことだ?」
「私からのラインとか私とのラインで顔がにやけんすよ。学校でスマホ見ながらニヤついてたらバレるし。結構顔に出やすいですから。幼馴染いるらしいじゃないすか、クラスに」
「ああ、確かにあいつなら気付くかもな。スマホ見てニヤつく爆豪なんて想像できないな…」
「このまえ帰り際に爆豪見かけたんでライン送ったら、スマホ見て表情変わったので確信しました」
「消谷が怖い」
「そんなこたない」